2013年12月9日月曜日

わが子の「不登校」というショックを招かない方法!


それは父の後継者になってしまった真面目な兄の宿命から始まった 

私の一番上の兄は「八州士(やすし)」と言い、現在、44歳。いい大学を出て、大手の商社に勤めて順調な出世をして、まあまあの収入を得ての立派なエリートサラリーマンでした(笑)
父が還暦を迎えてからというもの、一人息子で自慢の兄に何とかして祖父の代から自営の貿易商の跡を継がせようと仮病やら脅しやらで泣き落としをしまくりました。
ついにその作戦が成功して、4年前兄が40歳になったのを機に父の会社に鐘や太鼓でめでたく「後継者」として入社しました。
そこから真面目な兄のヒドイ宿命が始まったのです。
目当ての兄が入社した途端に「帝王学」とやらを授けんと父は突然鬼オヤジに変貌し、兄をビシバシと猛烈にしごき始めたのでした。




父の期待に応えて「滅私奉公」をやり続ける優等生の兄 

もっとも、兄も覚悟の上だったのか父の期待に応えての必死の勤労ぶりで、結果全くと言っていいほど家庭を顧みなくなってしまいました。

将に時代錯誤というほどの滅私奉公でした。
1日24時間1年365日ですから、そりゃぁ無理も無く、奥さんの麗子さん曰く、「毎日、4時起きで6時には出社し、朝礼の8時45分までに企画書、契約書や見積書・請求書にキャッシュフロー、人事関係の決裁や事務処理を片付けてしまう」との事です。
就業時間は午後5時までですが、当然それから、社長である父への報告をし、訓示を1~2時間聴いた後、毎晩のように得意先の接待や勉強会に出席します。
早くて午後10時の帰宅で深夜の帰宅が普通。帰宅後、社員の報告書チェックや読書、ネット検索もするようです。毎週のように出張もし、2カ月おきに海外出張もあります。土日祝日は接待ゴルフか父からの要請で実家での訓示か囲碁とのこと。父はすこぶるご機嫌でした。
商社マンのくせに真面目で優等生だった兄なので、一切の手抜きもせず本当に良く頑張っていますよ・・・ご苦労様というしかありません~~



家庭に潜む「爆弾」は思春期の娘  

このまま、兄自身はスンナリ父の後継者になれるとは思うものの思わぬ問題が家族に浮上したのです。
今年、15歳高校1年生の一人娘で長女の「葵(あおい)」ちゃん。
生まれたときからパパそっくりで、パパっ子だった葵ちゃん。
ところが、鬼オヤジの父のせいで大好きなパパと一緒に住んでいてもこの4年間というもの全く顔を見ることもなかったのです。
思春期の真っ只中でのこの悲劇は葵ちゃんの心に大きな空洞をポッカリ空けて、いつ壊れても不思議のない状態だったのかもしれません。
パパ同様に真面目な葵ちゃんはお勉強にも熱心で成績優秀なうらやましいくらい「いい子」でした。
高校も立派な進学校で何の問題もなく過ごしていると周りは皆安心しきっていました。
でも、この優等生の葵ちゃんこそが家庭に潜む「爆弾」になったのです。



いい子だった娘の「不登校」ほどショックなことはない! 

事件はある日を境にあの葵ちゃんが「不登校」になったことからです。

母親の麗子さんが家事を終えて、葵ちゃんのお部屋のドアを開けようとすると中から鍵が掛かっているではありませんか!こんなことは初めてでした。

まさか、まだ、部屋に葵ちゃんがいるとは思わなかったので、「エッ!」と驚いたものでした。
「葵!アオイ!!どうしたの?」とドアを叩くと「ほっといて!」と言う声が聞こえるではありませんか!
何度かドアを叩いて、やっと空けたパジャマ姿の葵ちゃんはヒドイ顔色だったようです。
まさか、あの葵ちゃんが「不登校」・・・
それまで気付いてやれなかった自分を責める気持ちもあり、麗子ママの驚きとショックは大きく、その後も続くのでした。


不登校は「担任の教師のミスと無神経で心ない言葉」が原因 

葵ちゃんの不登校は「担任の教師のミスと無神経で心ない言葉」が原因でした。 
教師たちによって葵ちゃんの心はもの凄く傷ついてしまったのです。
始まりは高校1年生の2学期の中間試験での「国語」の採点ミスのため、平均点を大きく下回る45点だったことからです。
葵ちゃんは「英語」が得意で文法も文法も発音も抜群。聴音をしっかり捉えることができ、絶対音感の持ち主で「音楽」も得意。論理的思考にも優れていて数字にも強く「数学」や「化学」もOK。ところが、年号を羅列した「歴史」や長編の切り張りの「国語」は意味不明と好きになれなかったのは事実のようでした。
とは言うものの「国語」の試験の出来自体は悪くなかったはずと思い、返却された試験を見直すと同考えても教科担任教師の採点ミスだったのです。
これは、当然「訂正は可能」と葵ちゃんは考えていました。
葵ちゃんの通う進学校で有名な女子高で、1年生のときから教科教師達は激しい追い込みをかけています。中間試験でも平均点を下回ろうものなら「志願大学は諦めろ!」と言い放つ始末です。
うちの瑞希なんぞも母親の私もさっさと諦めている偏差値の高い女子高です。


心外なパパ似の担任教師からの強い反論と叱責

葵ちゃんは優秀なので、ラクラク入学して、スイスイと大学受験するものと思っていました。 
我ら原田家の希望の星だったのです。
葵ちゃん自身はその「国語」の教科担任が大好きなパパにちょっと似ていたので、とても気に入って楽しいキャンパスライフだったはずでした。

さほど、心配もせず、葵ちゃんはその教科担任のところにいき、率直に「採点ミス」を訴えたのです。それに対し、「そんなことは絶対ない!」とパパ似の担任教師は強く反論したのです。今までの「先生」への信頼はガラガラと崩れ落ち、自分が間違ったことを指摘したことへの叱責のように教員室で大声で罵られたことは葵ちゃんにとって、強い「心的ショック」になったのです。




「心的ショック」を癒せず、「トラウマ」になっってしまった可哀相な葵ちゃん~ 

ショックのあまり、学校を早退した葵ちゃんは大好きなパパに相談しようと夜中まで待ったのですが、その日パパは突然の海外出張に行ってしまっていたのです。


パパにも相談できず、抗議した翌日から登校する気力を失った葵ちゃんは「心的ショック」を癒せず、「トラウマ」になったのでした。これは、「心の大出血」です。専門家によれば、以降もこの記憶は突如として心の中でよみがえり、繰り返しての「不登校」に繋がるとの深刻なものです。

麗子ママの心痛も大変なものでした。

このままでは、二人とも壊れてしまうと思ったと麗子ママから聞きました。



両親の激怒に教師たち全員で「土下座」してももう遅い!!葵ちゃんの訴えを聞いた麗子ママが考えた末にミラノのパパに電話したので、葵ちゃんはようやく大好きなパパと話せたのでした。話を聞いたパパが激怒したのはいうまでもありません。


「もう、あの学校は辞めたい」と言う葵ちゃんをなだめて、パパの帰国を待って両親で精神科医の「診断書」を持ってクラス担任に面談を申し込みました。
その場で、クラス担任は国語の「採点ミス」をあっさり認めたのです。
面談前に麗子ママからクラス担任には電話で葵ちゃんが国語の教科担任に「採点ミス」を訴えた際、全否定し大声で罵ったことを伝えていました。
それが原因で葵ちゃんが「トラウマ」になったことも伝えてありました。
「いやぁ、あの先生は時々間違えるんですよねぇ~」とクラス担任は他人事のようにヘラヘラと言い訳する始末です。
その無責任な態度にパパはすっかり頭にきて学校中に鳴り響くぐらい怒鳴り散らしたようです。
クラス担任は慌てて、国語の教科担任をつれてきましたが、パパの怒りは収まりません。
教頭もビックリして飛んできて、全員で「土下座」の連発だったようですが~~遅い!!


葵ちゃんの「トラウマ解消」を祈るばかり・・・

葵ちゃんのトラウマ解消のためには「転地療法」がベストとの精神科の医者との相談の結果、3学期から転校すべく両親は奔走しています。

鬼のクソ親父である父には「いい加減にお兄さんを解放しなさい!」と外野の私が普段の父への不満とストレス解消もかねて、偉そうに説教したのが効いたようです(笑)
これで、家庭生活を取り戻しつつある兄にも義理の姉にも感謝されたし、優秀な葵ちゃんには我が家の勉強しない二人の子どもの家庭教師をボランティアでお願いでき、まさに一石二鳥??
とにかく、可愛い葵ちゃんが一日でも早く良くなって欲しいと身内の小母としては心から願うばかりです。
ホントにこのまま、雨降って地固まるとなればよいのですが・・・WWW

でも、親にとってわが子がある日突然の「不登校」は東日本大震災に匹敵するショックであると思う次第です・・・おまけに、我が家にはステキなパパは不在ですし~~

頑張れシングルマザー!!




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